2014年2月8日(土)京都、大阪、はしご旅

  • 今日は京都で第14回エコール・ド・東山を聴講してその後大阪でチョコを見てきた☆

  • (2014年2月11日(火) 午前1時29分43秒 更新)
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雪はすっかり融けてなくなっていた

東京では2.26事件以来とも言われる大雪が降ったようだけど京都ではそれほどでもなく、おそらく多少は積もっただろう雪も雨ですっかり融けてなくなっていた。

第14回エコール・ド・東山

毎月恒例になっている、エコール・ド・東山。終わったあと大阪に行く予定もあったから、今日は電車で行った。それに、冷たい雨の中自転車で行くほど酔狂じゃないのさ!

記憶のメカニズム〜ニューロンのはたらきからアルツハイマー病まで

本日一本目は、医学博士でもあり小説家でもある(でもお医者さんではない!)寒竹泉美さんが、神経細胞の仕組みから説き起こして、記憶のメカニズム、さらにはアルツハイマー病の原因を探る研究について解説してくれた。

さて、脳では脳波が計測できるわけです。脳波があるってことは脳みその中をビビビと電気が流れとるわけです。というわけで、いかにして細胞に電気が流れるのか。まずはそこからです。以下、少々正確さに不安があるまとめ。

海で生命が生まれたからだろうか。塩(NaCl)を構成するナトリウムイオン(Na+)は、神経細胞の信号伝達でも重要な役割を担っている。Na+ は細胞の外側の方が濃く、神経細胞の場合、細胞膜の内と外で70mmVほどの電位差(電圧)が生じているらしい。細胞内 Na+ 濃度を変化させるきっかけとなるのはグルタミン酸だという。グルタミン酸が細胞膜上の受容体にくっつくと、Na+ が細胞内に取り込まれる。つまりイオンが移動するので電流が発生する。そのことが、次の神経細胞へ向けてグルタミン酸などの神経伝達物質を放出したり、タンパク質を合成したりといった、さまざまな働きのスイッチとなる。

グルタミン酸など物質を介した信号伝達が Na+ イオンの移動を促して電流が生じ、それがまた次の神経細胞への物質を介した信号伝達を促す。この連鎖によって、神経細胞から神経細胞へ、脳の中で次々に信号が伝わっていくわけだ。

神経細胞と神経細胞の間にあって、信号伝達が行われる接合部をシナプスと言うが、記憶とは、頻繁に信号が伝わるシナプスが拡張強化されることによって実現している。シナプスは信号が伝わる頻度が高いと、前シナプスでは、用意されるグルタミン酸など神経伝達物質が増え、後シナプスでは、神経伝達物質の受容体が増えるという。それだけでなく、シナプスの形状が変化し、表面積が広がるのだそうだ。

記憶に問題が起きる身近な病気といえばアルツハイマー病が思い浮かぶ。アルツハイマー病になると、脳が萎縮し、古い記憶は覚えていても、新しい記憶を保持することが困難になる。しかも進行性があり現在のところ進行を止める薬はない。またアルツハイマー病患者の脳には、老人斑と呼ばれる黒ずんだ斑点が見られる。

この老人斑はアミロイドβというタンパク質が固まったもので、以前から脳の細胞死との関連が疑われてきたそうだ。アミロイドβは濃度が薄ければ水に溶けるが、濃くなるにつれ水に溶けなくなり、同時に細胞死を引き起こすようになる。そしてさらに濃くなると凝集して老人斑を作る。ということは、アミロイドβによる細胞死が広がるとアルツハイマー病を発症する、ように思える。ところが、細胞死が広がるより前に認知症を発症するケースもあるのだという。

先ほどの「記憶のメカニズム」を思い出そう。記憶はシナプスの拡張によって実現しているのだった。ならば、細胞が死ななくても、シナプスの拡張が阻害されるだけで記憶は定着しなくなる。アルツハイマー病では、シナプスの拡張が阻害されるために、新しい記憶が定着せず、発症にいたるのではないか。もしアミロイドβによってシナプスの拡張が阻害されれば、細胞死を引き起こす前から、アミロイドβが記憶を阻害し得るということになるだろう。実際、寒竹さん自身も、実験によってアミロイドβがシナプスの拡張を阻害することを確認したそうだ。さらにアミロイドβの阻害作用を抑止する物質もみつかってきてはいるとのことだった。

寒竹さんは、治療薬の開発に割と楽観的で、20〜30年のうちには進行を止める薬ができるのではないかとおっしゃっていた。早く有効なお薬や治療法が開発されて、誰もが死ぬまで肉体的にも精神的にも豊かな日々を送れるようになればいいなと思う。去年の年末やっていた「サイエンスZERO|天然の治療薬? 脂肪に潜むスーパー細胞」(【テレビ要約】サイエンスZERO「天然の治療薬?脂肪に潜むスーパー細胞」をまるっと要約 - yonta64のテレビ番組ブログ/サイエンスZERO「天然の治療薬?脂肪に潜むスーパー細胞」 - Dailymotion動画)では、脂肪から取り出した脂肪由来幹細胞 ASC にアミロイドβを分解する酵素を運ぶ働きがある、って話が取り上げられていたし、標的が明らかなら、まだまだ意外な治療法が出てくる可能性もあるね。

茶話会では、最近見た NHK スペシャルでアルツハイマー病の原因として取り上げられていた「タウ」について聞いてみた。番組では、アミロイドβはシナプスを傷つけるが、その後、「タウ」たんぱく質が増加、これが神経細胞を死滅させることや、アミロイドβの蓄積はアルツハイマー病発症の25年前、タウの蓄積は発症の15年前から始まることなどが、紹介されていた。

寒竹さんによると、アミロイドβもタウも、アルツハイマー病患者の脳に現れるわかりやすい病変であるため、両方とも病気の原因に関わる物質として、ずっと以前から注目されてきたのだそうだ。タウの方はあまり聞いたことがなく、僕自身はNHKスペシャルで初めて知ったんだけど、それはどちらかというとアミロイドβ原因説の方が有力視されてきたせいかもしれない。

知らなかったと言えば、グルタミン酸が主要な神経伝達物質であることも知らなかった。グルタミン酸といえば、今や海外でも「ウーマイ」とか「ウマーミ」とか言われている、あの旨味成分ですよ。脳みそからはいいお出汁が取れるのかしらってちょっと思った。

あと茶話会で寒竹さんがふと口にした「寝たきりの人と、元気な人の心は自ずと違うだろう。心は脳だけでなく肉体全体から成っている。」という考え方には大いに共感した。まあそれにつけても、死ぬまで身体も頭も元気でいたいものですなあ…。

日本における「68年」学生運動のイメージ

本日二本目は、ドイツ・ハイデルベルク大学日本研究所から京大にやってきて、日本における60年代学生運動の実態について研究しているティル・クナウトさんの発表。まず、そこなの?って思ったけど、たしかに日本での60年代学生運動に対するイメージって、極端に悪い気はする。その結果がコレだよ。。。(「コレ」にはいろいろ入ります) よかったことをちゃんと正当に評価しておくことは大事かもしれない。

ティルさんが例として対比するのは、村上春樹の「ノルウェーの森」で80年代を生きる主人公が語る60年代学生運動に対する冷淡さや嫌悪感と、アメリカにおける60年代ヒッピー文化への肯定的感情だ。

「ノルウェーの森」の主人公は、大学解体などという意味のないことを、大きな声でさんざんえらそうにわめいていたくせに、ストが押さえ込まれるや、単位を失うのが怖くて、何食わぬ顔で講義に出席する活動家連中に嫌悪感を剥き出しにする。しかし、ティルさんによると、当時の活動家が掲げていたのは「帝大解体」であり、大学の民主化を求めるという点で、欧米の学生運動と重なる面が大きかったという。

にも関わらず、なぜ日本では、60年代学生運動に対する評価が極端に冷淡で、暴力的で危険なものとして否定されがちなのか。ティルさんにはそのことが不思議でならないようだった。

こうした日本とアメリカにおける1968年イメージの落差については、アメリカの活動家が豊かな社会のボヘミアンで、ウッドストックに代表されるような文化的活動と親和性があった一方、日本のセクト活動家は中下層出身者が多く、文化的活動と親和性がなかったため、とする分析もあるのだそう。

とは言っても、アメリカの学生運動は豊かな白人による平和的ヒッピー文化一色だったわけではなく、全体としてみればマイアミ暴動などもあった。日本でも、暴力的運動とは別に、フォークゲリラなど平和的な対抗文化が興ったのではなかったか。ティルさんはそのあたりを研究してみたいと言っていた。

うーん、でも日本ではそもそも理念やビジョンを掲げた運動が支持されたことって、ほとんどないんじゃないかと思う。ずるいやつらがいて、そいつらが悪いことしているせいで、オレたちが割を食ってる、あいつらをやっつけろ!って文脈じゃないと力を持たない、気がする。ずるいやつらは、華族士族だったり、郵政省だったり、公務員だったり、生活保護受給者だったり、そのときどきでいろいろだが、お門違いはなはだしくても、こういう文脈だと日本では一定の力を持ってしまう。

身内と敵との間に線を引いて、ずるがしこい敵から身内を守るために、敵をつぶさざるを得ないのだ、って話なら、いわゆる大人を自認する人たちも、ときに大いに義憤にかられ、率先して運動に熱狂したりもするのだが、こういう理想のためにここをこう変えよう(あるいは守ろう)なんて話だと、のっけから、青臭くて世間知らずで幼稚な物言いと、多くの人に冷笑されて終わる。

どの文化圏でもこういう傾向はあるだろうけれど、特に日本では顕著だと思う。

「みんなのためにみんな我慢している」のに、一人だけ自分勝手な理想を語るなら、そいつは一篇の曇りも偽善もなく完全無欠の善でなければならぬ、じゃなかったらオレだって言いたいことはいっぱいあるわ!みたいな、抑圧をこじらせた心理もありそうだ。現状を追認しひたすら耐えることこそ美徳。それこそが分別ある大人としての正しい生き方!

活動家だって身内大事は変わらない。たしかに始めに理想はあったのだろう。けれど、その理想はあっという間に、身内と敵を見分ける踏み絵でしかなくなってしまう。細かな主義主張の違いでつぶしあうセクト対立の醜悪なことよ。身内大事のためなら時に主張を曲げるし嘘もつく。日本の団塊の世代で、今も運動に首突っ込んでいるおじさまおばさまは、たいてい、身内の結束を高めるために敵を作りたがるし、身内のためなら嘘やデマでも平気でとばす。セクト主義的性格引きずってる一部の中高年は、日本における学生運動のイメージを今も現在進行形で毀損し続けている、と思う。

日本の学生運動が力を持ったのは、みんなが理想やビジョンに共感したから、というよりも、敵が敵らしく思えたから、なのかもしれない。だとすれば、そのうちみんな豊かになったとき、敵の敵らしさはいつの間にかぼやけてしまったことだろう。それで、な〜んだ、全然つぶすべき相手じゃなかった、バカみたい、何がしたかったんだ? となったんじゃないか。わかんないけど。

ティルさんは、京大パルチザンのプロパガンダ映像に写る、まだどこかあどけない顔で、無邪気にじゃれあう当時の学生たちを見せながら、暴力的で危険と見られがちな学生運動のさなかにも、このような平和で楽しいひとときもあった、というところを強調していた。でもおそらく、あの映像を見せられて、ティルさんの期待するような、肯定的感想を抱く日本人は少ない。なにしろふざけて取っ組み合ったり、じゃれあったりしていた学生たちは、その翌日バリケードを築き、火炎瓶をばんばん投げるのだ。これではよけいに、幼稚なバカどもの、見たくもないバカ騒ぎ、と受け取られるだろう。

今後、ティルさんが、日本人にはない視点で、日本の「1968年」からどんな肯定的側面を発掘してくれるのかちょっと楽しみだ。当時の学生たちが夢見た理想は、いったいどんなものだったのか。そしてそれらは今日の日本にどんなよい影響を与えているのか。そのあたりが鍵になると思う。

それにしても、左右問わずあらゆる運動が身内意識にとらわれやすいこの日本で、身内よりも公共性に軸足を置き、対処療法的なやり方ではなく、海外成功事例の輸入でもなく、まして外圧にもよらず、人類史的な理想やビジョンを実現するための政策や制度設計を、日本人自らの手で作り上げることは可能なんだろうか。人類史的な課題に真摯に向き合うべき場面で、「みんなやってたやん」みたいな、頭の悪い小学生並みのいいわけを声高に言う、この国のえらい人たちを見るにつけ、暗澹たる気分になることですワ。

第14回エコール・ド・東山

本日のケーキは、イチゴのムースのケーキ。葉っぱの形をしたチョコレートがのっていた。もうイチゴの季節か。早いね! おいしかった☆

チョコデート

某モダンガールが阪神百貨店でバレンタインチョコを買うともらえる限定エコバックをたいそうほしそうにしていたので、それをみかねたキリム部長がチョコを見に行こうと誘ってくれたから、エコール・ド・東山のあと大阪に寄ってきた。

催し物フロアには雑貨屋さんもたくさん来てて、かわいいものがたくさんあったよ。最近、自然とか寺社仏閣成分は、ちょくちょく補給できているんだけど、こういうのはひさしぶりだ。ただ結局、エコバックは2週連続でお買いものしないともらえないことがわかり、某モダンガールにはチョコ本だけで我慢してもらうことになった。

チョコ売り場では、貧乏系スイーツ(笑)男子オジサンの悲しい性で、試食のチョコを差し出されるタイミングを見計らってゆっくり歩いていたら、キリム部長から何度も置いてけぼりをくらいました。試食うまい! ひとかけらで十分幸せ。でもジャンドゥーヤばっかりじゃなー。甘酸っぱいのも食べたかったな。

いやしかし、キリム部長さすがっス。キリム部長は、箱が気に入ったのもあって、自分用にいくつかチョコを買っていたんだけど、お店の人に「お渡し用のバッグです」ってかわいい紙袋渡されて、一瞬その意味が分からず「何言ってんの?このひと」って顔をしていた。

そうでなくては! オジサン二人でほぼ乙女しかいないフロアをうろつく、という、行為そのものをおもしろがっているようではいかんのです。自分の思い違いを大いに反省した。既成観念などはじめからない! これっス。

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