2017年8月24日(木)島の信仰
阿嘉島は古くからの信仰が今も息づく島だった。
- (2017年9月2日(土) 午後1時39分47秒 更新)
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学校近くにある御殿の木(うどぅんぬけー)
石敢當(いしがんどう)
集落のあちこちに書かれた「石敢當」の文字。宿のおかみさんによると、昔中国に石敢當と言う名前の、魔物も倒すものすごく強い豪傑がいたので、その名前を書いておくと魔除けになるとのこと。魔物は直進しかできないとされるので、道の突き当りにある家の壁や、道に飛び出した家の角などに、このおまじないが書かれている。魔物は石敢當の文字に跳ね返されて、砕け散るのだそうだ。
家の角にある石敢當。
島だけでなく沖縄のあちこちに石敢當があった。
御嶽・拝所
御神体らしきものがなく、古くから島にいる神様の気配がした。
神社のようで神社でない、独特の雰囲気。土地の人に聞いても、島の神様だと言うこと以外わからなかった。昔からの土地神様なのだと思う。
中には不思議な形の石が置かれていた。何も置かれず、四角い石の香炉だけが置かれている場合も多い。
学校近くの御殿の木(うどぅんぬけー/アカテツ<方言でギヌツ>)は樹齢400年以上と推定されているそう。そばに拝所があり、ここは島の人々にとって神聖な場所なのだろう。
中には焼け焦げたようなサンゴと石が置かれていた。貝殻は香炉がわりかな。よく、うーとーとー(まんまんちゃんあん)しておいた。
宿のおかみさん曰く、島では集落ごとに川があり、そこには川の神様が祀られているらしい。たまたま見つけた山際から湧き出す泉にも、神聖な雰囲気があった。天然記念物のケラマジカがのんびり歩いていた。
泉の湧き出し口。
祠には神像が置かれていた。定印を結んでいるようにも見える。
隣の島でも、水源地には必ず神様がいた。
神様は見えないもの、姿を持たないものと観念されている気がする。
屋敷の神様
たまたま道で会ったおばあに教えてもらったのだけれど、この島は少し掘ると下から砂が出てくるらしい。大昔に噴火があって、島が火山灰で埋まってしまったそうな。それで当時この島に住んでいた人の骨が、地面の下から出てくることがあって、その人はつまり、その土地の元々の持ち主なわけだから、屋敷の守り神としてお祀りしたりするとのこと。
あとで宿のおかみさんに聞くと、このあたりの家では必ず屋敷の神様をお祀りしているらしい。関連する行事もいろいろあるということだった。
この写真を撮っていたら、「何を撮ってるか?」とおばあに話しかけられた。
この後、いろいろ教えてくれたおばあ。
斎場御嶽(せーふぁーうたき)
帰る前に、斎場御嶽に行って見た。ここはすごい。昔の人が、この地に神の気配を感じたのも頷ける。観光客の少ない時に、心静かにお参りしたい場所だと思った。本来男は入れないところらしいので、遠慮気味に。
大庫理(ウフグーイ)。うっそうとした森に、不思議な形の岩が立ち並ぶ。
寄満(ユインチ)。いくつかある拝所には、石灰質の大岩から鍾乳石のようなものが垂れ下がり、いずれも神秘的な空間だった。
三庫理(さんぐーい)
三庫理(さんぐーい)から望む久高島。
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