2013年4月5日(金)某氏出演の「わが町」を見てきた
某氏が習いに行ってる演劇スクールの公演を見に行ってきたよ。
- (2013年4月6日(土) 午後11時1分3秒 更新)
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文化と時を超えた人生の真実
某氏が習いに行ってる演劇スクールでは年一回公演を企画するとのこと。今回の演目はソーントン・ワイルダーの「わが町」。演劇には全然興味ないので知らなかったけど有名な作品らしい。演劇スクールの講師が指導に関わっている他の団体もいっしょになって、キャストは総勢39人! 三幕休憩あり、3時間! 3時間を一日二回二日連続で演るってすごいわ。
1910年ぐらいのアメリカの片田舎を舞台に淡々と描かれるなんでもない日常。僕らとは死生観も土地が背負う歴史も違う、それどころか現代アメリカ人から見ても全く異なる文化を生きている人々。それなのに3幕で描かれるヒロインの動揺に心揺さぶられ深く共感するというのは、この作品に文化も時も超えた普遍性が備わっているってことだろうね。1幕と2幕で丁寧に描かれた見知らぬ日常が、3幕に効いている。
おそらく最初に上演された当時においても、この作品が描く日常は多くのアメリカ人にとって遠い過去のもので、それ故にこそ、それでもそこにある、現代を生きる私たちと共通する人生の真実が力強く伝わったのだろうと思う。舞台装置を使わないのは、観客の想像力を最大限に引き出す工夫なのかも。
1世紀前のアメリカの片田舎を、地球の反対側の今を生きる生身の若者が演じるというところに、映画や小説には無いおもしろさを感じた。演劇もおもしろいね。誘われなきゃ観に行かないし、誘われても、今回みたいに某氏が出るとか、よほど興味なければ観ないけど、また機会があったらなんか観てみようかなと思った。
やっぱり客席の隅々まで届く舞台用の発声で、自然な抑揚と聞き取りやすいリズムでよどみなくしゃべるって、もうただそれだけで実はすごい技術なんだねえ。もちろんみなさん学芸会レベルではない訓練された演技だったけど、ときどき聞き取りにくかったり間合いが不自然だったりして、ああ、やっぱりテレビで放送するようなレベルの舞台はすごいんだなと逆に思った。演じ手の演技レベルにばらつきがあるので、よけいそう思ったのかもしれない。
まあ、ホールが小さかったからか、座っていた席の音響環境が悪かったのか、声量大きめで早くしゃべられるとわんわん響いてもれなく聞き取れなかったから、演じ手の責任とばかりは言えなさそうだけど。
いや、某氏の演技はなかなかでしたよw。プロ目指している若者に混じって全然引けを取らなかった。すっかり気難しいアル中オヤジになりきってました。誘ってくれてありがとう>某氏。
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